別に放置しているわけではないのですが、次に書く資料の下準備に手間取ること数ヶ月。
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ようやく覗いてみれば、・・・
なるほどと頷けたのが、
「 熱田台地 」 の検索 からのアクセスが目立つことで、
この地の人たちも今回の東日本大震災に相当ショックを受けておられることが判ります。
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いろいろなサイトに情報はありますから、ここで改めて記す必要もないとは思いますが、
名古屋の地理を知る人にとって、
熱田台地の位置を知るのは意外と簡単 です。
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それは、名古屋城、そして街を建設するための
堀川が開設された400年前の地勢 を考えてみればよいのです。
- 人はわざわざ無理をしません。造りやすい所に造ろうと考えるはずです。
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台地の際にある堀川と新堀川何のドラマだったか忘れてしまいましたが、織田信長が馬で葦原の中を駆ける姿がありました。
今の名古屋の西地域は大きな河川が幾つも流れていることからも判るように、湿地が拡がっていたようです。
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堀川が、その
湿地帯と台地の際 を縫って熱田の街から北に開設されたであろうと察しがつけば、
自ずと
熱田台地の西側はほぼ現在の堀川の位置 と考えて差し支えないでしょう。
堀川と新堀川 ※クリックで拡大一方、
熱田台地の東側 には瑞穂台地があり、その間に
昔は精進川 と呼ばれる川が流れていましたが、
明治43年に
新堀川として付け替えられ今に 至っています。
- 付け替えたとしても、工事のやり易い場所を選んだはずです。
何れにしても、水は低所を流れることは自明の理。台地の上を流れることはありません。
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「 熱田台地 」 を検索されることの意味は、おそらくどこかで堅固地盤として示されたのだと思いますが、
堀川から西側の市域西部に於いても、現在の基準法で造られた建築物は揺れに対しては大丈夫でしょう。
- 今回の東日本大震災を見ても。
- ※追記 '120211
- ・・・
- その後の「内閣府が定める災害に係る住家の被害認定基準」による罹災認定で、
- 全壊認定のマンションがかなりの棟数あったようです。
- 認識を改める必要があるかもしれませんので、追記しておきます。
- ○
「いざ地震、あなたのマンションは大丈夫?」 マンションの耐震性を懸念するマンション管理士会連合会による提言 ただ、軟弱地盤の問題は揺れ以外の処にあります。
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「 揺れ 」 よりも、問題は 「 液状化 」東日本大震災で全国民に衝撃だったのが津波の破壊力だったのは疑いようがありません。
- 一つ一つの建築物は浸水対策は考慮しますが、今回の様な津波には無防備です。
東海・東南海地震が発生すれば伊勢湾の中にも津波が押し寄せて来るでしょうが、
個別の建築でその為の高コストは現実的ではありません。
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個別の建築物で
心配なのは 「 揺れ 」 よりも 「 液状化 」 です。
- 神戸でも今回の震災でも問題が顕在化しています。
-
- ※追記
- ・・・
- 今回の地震による液状化現象で最も取上げられていた浦安市での報告では、
- 7mまでの地盤対策は全く効果がなかったそうです。
- と言うことは、住宅クラスの2F建建造物はほぼ液状化の犠牲になったわけです。
-
- - 3階建のRC造やS造であれば確実に杭を打っていますから被害は押えられたともいえます。
-
- しかし浦安市そのものが丸々海の上につくられた街であることも加味して情報に接する必要もあるようです。
- ○
浦安市 > 市街地環境情報ブック >
まちの成り立ち・埋め立てと都市整備の経緯 > 1-1 広域的な位置づけと地形・地質 > 2)地形・地質軟弱地盤 では
地面の浮き沈み が発生しますから、ベタ基礎の建物では傾く可能性があるやもしれません。
- ※追記
- ・・・
- 傾いたとしても、ジャャッキアップ等で建物全体を建て起こして水平を取り戻すことは可能です。
- 但し、建て起こしに耐えられるだけの基礎が設計施工してあるかが分かれ目。
- 柔な基礎であれば問題を複雑にするだけかもしれません。もしもの時に見えない所の差がでます。
仮に自宅が大丈夫であったとしても、上下水道、ガス等のライフラインは道路と接続していますから、、
道路が液状化でやられると、暫くは
水も飲めない、フロ・トイレも我慢、食事にも困るという生活 も覚悟です。
- このライフラインが断たれるという現実が、液状化の怖いところかもしれません。
この 「 液状化 」 に関しては、
名古屋市が地図を配布 しています。
○
名古屋市 > 市政情報 > 分野別の計画・指針・調査結果 > 防災・安全 > 名古屋市地域防災計画 - 地震災害対策編の 「 地震編資料・参考 」 に東海、東南海の地震別液状化地図があります。
あるいは、・・・
○
名古屋市 > 暮らしの情報 > 生活と住まい > 住宅 耐震・防災 建築物の耐震対策 > わが家の液状化対策こちらに、より詳細な各区別の地図があります。
○
名古屋市 > 暮らしの情報 > 消防と防災 防災 > 地震 > あなたの街の地震マップ - 熱田区および中区の地図を見てみると、熱田台地でもかなり液状化する地域が拡がっているようですね。
- 土地をならす為に、建設時に盛土をした敷地が多いのかもしれません。
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もし直下型地震が発生したら、ですか? 台地の上でも危ないです。神戸で経験しています。
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※追記 '121107
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昨日の朝刊各紙に 「
名古屋中心部に活断層 」 の文字が躍っておりました。
名古屋中心部に活断層 ※クリックで拡大WEB ページはこちら。
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中日新聞 / CHUNICHI Web - 名古屋中心部に活断層縦断の可能性 2012年11月6日 02時04分土地隆起の境界 ( 際 ) だからかなぁ、「 さもありなん 」 と唸ってしまうような活断層の位置です。
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